手づかみ食べや食べこぼし、遊び食べの悩み

赤ちゃんの離乳食は(個人差はありますが)、生後5.6ヶ月くらいから始まります。
離乳食初期のころはパパやママがスプーンで食べ物をすくって赤ちゃんのお口まで運びますが、離乳食も進んでいき、生後10ヶ月前後くらいになると「手づかみ食べ」が見られるようになってきます。

「手づかみ食べ」とは、離乳中期以降の赤ちゃんが自分で食べ物を手にとってお口へ運ぶことを言います。
10倍粥から始まった離乳食も、赤ちゃんの月齢が進んでいくと、食事に興味を持ち始め、手を使うようになります。
この「手づかみ食べ」は赤ちゃんの発達段階のひとつであり、口の中の機能(嚥下・咀嚼など)や、指先の機能、五感を育てる役割も担っています。


赤ちゃんが自分で食べ物をつかんで、お口まで運べることは赤ちゃんの成長ですが、パパ・ママとしては食べこぼしの汚れや、遊び食べと言う悩みも出てきます。


うちの子は大人が食べさせようとすると、「自分で食べたいのに!食べられるのに!」と言う感じで、食べ物(スプーン)を手で払いのけて怒ったり、食事テーブルの上に並んでいるお皿をわざと下に落としたり…。
自分でスプーンを持ったはいいけど、上手にすくうことが出来ずに、お皿の中をぐちゃぐちゃにかき混ぜて、お皿ごとポイ、ぐちゃぐちゃにされると思ってスプーンを取り上げると泣き叫びます。
食事に飽きてきたらお食事イス(ハイチェア)から出ようとしたり、立ち上がったりと危険なことも度々でした。

そのような悩みをもつパパ・ママへ、今回は、赤ちゃんの「手づかみ食べ」の重要性や時期、手づかみ食べしやすい工夫、遊び食べするときの対処法などをご紹介していきます。


まず、手づかみ食べを始める時期はいつ頃なのでしょうか。見ていきましょう。

「手づかみ食べ」はいつからいつ頃まで?



手づかみ食べのスタート時期については個人差がありますが、一般的には離乳食に慣れてきた9、10ヶ月くらいが多いようです。
うちの子は1歳になった頃だったと思います。このくらいの時期から食べ物に興味を持ち始め、自分で食べたい・触りたいなどのしぐさがみられるようになってきました。
赤ちゃんが自分から食べ物に手を伸ばしたら、手づかみ食べのスタートの合図かと思います。

また、手づかみ食べをやめる時期は、特にいつまでとは決まってはいません。
手づかみ食べは、一般的には1歳半から2歳がピークとなるようで、上記のように片手にスプーン、もう一方の手で手づかみ食べと言うケースも少なくありません。
手づかみ食べはあえてやめさせる必要もないので、子供のペース・成長に合わせて見守っていくと良いのではないでしょうか。



では次に、「手づかみ食べ」の大切さについて記載していきます。

「手づかみ食べ」の大切さ、メリット



赤ちゃんに、手づかみ食べをさせたほうが良いと聞いたことがあったり、書籍で目にしたことのあるママは少なくないのではないでしょうか。
私も、乳幼児健診の離乳食に関するお話で、手づかみ食べのお話を聞きました。

「手づかみ食べ」は、子どもの発達段階において大切な行動であり、スプーンやフォーク、さらにはお箸などを上手に使えるようになるためには、「手づかみ食べ」をたくさん経験させてあげることが大切となってきます。
手づかみ食べを通して、自分自身で「食べ方」を学んでいくのです。

手づかみ食べのメリットとしては、下記になります。

■「自分で食べたい」と言う意欲を高めたり、自立をはぐくむことができる。
 食べる意欲や、食への興味関心はとても大切なことです。
「うちの子はあまりご飯に興味を示さないから心配。だし、食事も時間がかかる。」と言うママも私の身近に何人かいましたので、赤ちゃんの中にはそういった子も少なくないのかもしれません。
スプーンではなかなか食べようとしない子でも、手づかみなら意欲的に食べるというケースもあります。
自分で上手に食べることができた「達成感」であったり、パパママから褒められることで、それが食べるという意欲につながってくるかもしれませんね☆


■「食べ方」を学ぶことができる・窒息を防ぐことにも繋がる。
 1回で口につめこむ量の配分や、食べ物の温度、硬さ、形状、大きさ、位置、感触などの特徴を手でさわって、そして目でも見て学んでいきます。
最初はたくさんの量を口の中に詰め込んだり、食べこぼしたりすることがあるかもしれませんが、その経験を通して段々と自分の一口量を覚えていきます。
それは窒息をふせぐことにもつながります。
また、食べ物を手でさわり肌で感じることで、「五感」や知能の発達も大切な「好奇心」も養うことができます。
赤ちゃんは何でも触りたがったり、口に入れたりしますよね?食べ物をつかんでにぎりつぶしたり、机になすりつけたりすることもあります。
そういった経験を通して、物との距離を測ったり、味なども学習していくので、赤ちゃんが手で物に触れることは、実は成長には欠かせない、とても大切な過程となってきます。


■食事のペースをつかんだり、食べたいものを自分で選ぶことができる。
 まだ手づかみ食べが始まってない頃、うちの子は「あ、あ」と自分の食べたいものを指で示したりしていました。
「これ?」と言って、子供が意図するものと違うものを指そうものなら、全力で首を横に振られてしまったりもしましたが。笑
手づかみが始まると、自分が食べたいものを自分で選んで手に取ることができるので、「これは成長(自立)につながるな~。」と感じたことがあります。
また、日々の食事を通して、どのくらいのペースで食べ物を自分の口に運ぶかについても感じ取っていくことができます。

■手指の機能の発達や、脳への良い刺激ともなる。
手づかみ食べによって指や手を動かすことで、手指の機能も発達します。
最初は、手のひら全体でわしづかみから始まったりしますが、徐々に親指と人差し指を使って、小さなものをつまむことができるようにもなってきます。
そういった段階を経て、その後のスプーンやフォークなどの使い方もスムーズに行くのではないでしょうか。

■集中力を養うことができる。
食べ物(や小さいもの)をつまんで口まで運ぶという行動は、指先がまだ発達途中の赤ちゃんには最初はなかなか難しいものです。
最初は上手につまむことができずに落としてしまったり、力加減がわからずに握りつぶしてしまったりすることも多いですが、物をつかむ行為を通して集中力を養うことができます。

上記のように、手づかみ食べにはたくさんの大切な役割やメリットがあり、これから先、自分でスプーンやおはしを使って「食べる」ための基盤作りにもなります。

続いて、「手づかみ食べ」のデメリットについて挙げていきます。

「手づかみ食べ」のデメリット

■手や衣類、部屋が汚れる
手づかみ食べが始まると、食べこぼしなどで部屋が汚れるので後片付けが大変と言うママは少なくないのではないでしょうか。
うちはミートスパゲティやスープ類が悲惨でした。
スープの中に手をつっこんだり、水面をぴちゃぴちゃとたたいてみたり、具を手いっぱいにつかんでグシャ…。
その手でどこでも触るので、自分の顔や髪の毛もベチャベチャに。
食事に飽きたり、お腹がいっぱいになるとお皿や食べ物を投げつけたり飛ばしたりもするので、部屋(床)は汚れてしまいます。
食べ物を落としたり、お皿をひっくり返したりしないかが心配で自分のご飯どころではない時期もありました。。。


■遊び食べによるママのストレス
遊び食べが始まってしまうと、食べ物を手のひらで机に押しつぶしたり、握りつぶしたり、指で穴をあけたり、お皿をわざとひっくり返して中身を手で左右に散らかすなど…さまざまです。
これでは食べ物がもったいないと思ってしまいますよね。
「これは食べる物だから遊んだらいけないよ。」と何回言っても、遊び食べが続いたりもして、大人はストレスを感じることがあるかもしれません。

■メニューを用意するのが大変
手づかみ食べをしやすいメニューを考えたり作ったりするのもなかなか大変なことです。
栄養はバランスよく摂って欲しいけど、食事中に大惨事のイメージがわいてしまうメニューについては避け気味になってしまいますよね。
「大人が食べさせてあげている時期の方が楽だったかも。」と思うことも多々ありました。


では、次に、上記のようなデメリットを解消・軽減させる工夫をご紹介していきます。

食べこぼしなどの汚れが気になるときの対処法

自分ひとりではまだ上手に食べることができないけど、大人が手助けしようとすると嫌がる場合も少なくありません。
このようなときなどにうまく食事をすすめていける工夫をあげてみました。


■レジャーシートやウエットティッシュを活用する
赤ちゃんのイスの下に、レジャーシートや新聞紙を敷いて、食べ物の落下汚れの対策をしてみるのも良いかと思います。
うっかりレジャーシートを敷くのを忘れて、食事をスタートしてしまったときには、赤ちゃんの食事イスの下に常備していたウエットティッシュに助けられました。
うちの場合は、アルコール(食卓・イス用)と、ノンアルコール(赤ちゃんの手口用)で用途をわけていました^^


■スモックなど、赤ちゃんの腕までおおってくれる衣類・お食事エプロンなどを使う
うちでは食事の際には、スモックを着せたり汚れても良い服を着せていました。
ミートスパゲティーやカレー、トマトがメニューに入っているときは黒い服を上下ともに着せたりしていました。
服も、次に下の子が生まれたら使えるという考えもあったので、食べ物の汚れがつくといちいち気になってしまいました。
ちょっと食べ物や果汁が服についたら、ウエットティッシュでふいたり…。これではママはゆったり食事もできませんよね。
なので、もう汚れても良い衣類を用意して活用していました。
スモックもかわいいデザインが多いので、最初は着るのを嫌がっても、周りの大人が拍手して「かわいい~」なんて言うと、もうその気になったりしました☆


■食べこぼししにくい食器を選ぶ
食器はプラスチック製やメラミンのものを使用すると、落としたり投げつけられたりしても割れる心配はないですよね。
ベビー食器の中でも、底の部分に滑り止めがついているものもありますので、赤ちゃんが自分で手づかみする際に食器が移動していかないので食べやすいのではないでしょうか。
滑り止め付きのランチョンマットやおぼんを使用するもの良いかもしれませんね。
下の【参考写真1】のようなマットの場合、こぼしても洗えるので便利です☆

また、お皿の中の食べ物をすくいやすい形のプレート皿や、スプーンやフォークを赤ちゃんに持たせる際には、カーブ(角度)のついたスプーン・フォーク(ベビー用品店で売っていて、種類もいくつかあります)だと、赤ちゃんが自分の口に運びやすいのでとても使いやすいかと思います。


うちでは、1歳を過ぎた頃に、自分でスプーンやフォークを持ちたがったりしたので、角度のついたスプーンを渡すも最初は食べこぼしばかりでしたが、2.3ヶ月も経つと、一人で上手にスプーンですくえるようになりました☆

■食事しやすい、集中しやすい環境を整える
食事の際の姿勢・体勢も大切なポイントとなってきますので、食事イスやテーブルの高さが赤ちゃんの身体に合っているかなどもチェックしてみましょう。
また、うちの子もそうですが、スプーンで口に食べ物を運ぼうとした瞬間に、テレビや音楽の音で振り向いて、口に到着する手前で食べ物が落下。
なんてことや、食事の途中で絵本を持ってきたりして、遊びスイッチが入ってしまったりなどもありました。
食べ物を握りつぶしたり、テーブルなどになすりつけたりする遊び食べ予防としても、「赤ちゃんが食事に集中できる環境作り」は大切なのかもしれません。

たとえば、食事が始まってから一定時間(ご家庭で決めた時間)が経ったら、全てを食べ終わっていなくてもお皿をさげたりして、「食事の時間は終わり」と言うことを示して、食事のリズムを整えるのも良いのではないでしょうか。
うちでは、空っぽのベビー食器を目の前においてあげたりもしました。
食器の中には何も入っていないので、ひっくり返しても困らないですし、その食器をさわったり裏向けにしたりして遊ぶことで、食べ物で遊ぶことの予防にもなるかなと。

ご家庭に合わせて、食事の際の環境も、確認や工夫をしてみても良いかもしれませんね。

■大人も子供と一緒に食事をとる
大人が赤ちゃんの食事をつきっきりでみていて、自分の食事が後回しに…。
赤ちゃんのお世話に集中して、自分は二の次なんてことになっていませんか?
実は私はそうしてしまっていましたが、食事に限らず子供は大人の真似をして学習・成長していく部分も大きいと気付いてからは、子供と同時に食事を摂るようにしました。
子供の目の前で食べてみせることを意識し、普段はしないこと、たとえば唐揚げを自分も手づかみで食べてみせることなども行いました。

スプーン・フォークの使い方もそうですね。
赤ちゃんにはまだ、言葉では伝わらないこともあるので、実際に大人が使っているところを見せて使い方を教えてあげます。
大人の真似をしたいあまりに、「お箸も自分で持ちたい」と意思表示をしてくることもしばしばでしたが。笑
「おいしい?」とか「上手に食べられたね!」など、声かけもしながら一緒に食べると、さらに楽しい食事ができるのではないでしょうか。


■食後は赤ちゃんと一緒にお掃除を楽しむ
食後に、赤ちゃんの食べこぼしや食事の残骸をみて、「はぁ…。」と深いため息をついてしまった経験はありますか?
私は食後の掃除がゆううつだったのですが、私の母(子供からみたらおばあちゃん)が、食事の前と食事の後にはテーブルをふきんでふく、と言う習慣を子供に教えてくれていたようで、自発的に食卓をキレイにしてくれたりしていました。


食べ終わって空っぽになった食器も指をさして「無い無い」と言ったり、テーブルの上にこぼれた食べ物などをつまんで拾ったりしてくれていました。
一緒にお掃除やお片づけをすることも、親子の楽しみの一つとできるのではないでしょうか♪


■手づかみ食べしやすいメニューを用意する
赤ちゃんは何でも触りたがります。
食事の際も、自分でつかんで自分で口に入れたがります。
では、赤ちゃんの思いも汲み取って、さらにパパママも一緒に食事しやすいメニューを用意してみてはいかがでしょうか。
あまり凝った食事メニューを用意すると毎日大変になってきますので、できる範囲で良いと思います。
「スープ類はこぼされると、後で掃除が大変だから避けて通りたいなぁ…。」なんて私も思ったことがありました。
簡単な工夫で赤ちゃんも大人もストレスがかからないメニューを、次項にてご紹介します☆
【参考写真1】


「手づかみ食べ」や自分で食べやすいメニュー

ご飯は一口サイズ(おにぎり)にしたり、のりで巻いてあげたり、ご飯を適量ラップにくるんで赤ちゃんに持たせてあげるのも食べやすいかもしれないですね。
旅行や外出のときなどに便利でした。(赤ちゃんがラップを食べてしまわないように注意が必要ですが。)

また、下記のような、アイテム(おにぎり作り用)も便利です☆
(100円ショップで購入できます。なければ大さじ2つでマラカスのように振っても小さいおにぎりが作れます。)
作ったおにぎりに、赤ちゃん用のふりかけを目の前でかけてあげると喜んで食べたこともありました。


おかずは一口サイズに切ってあげると自分で手づかみしたり、スプーンですくったり、フォークで刺して食べることができます。
野菜スティックや、卵焼き、つくねなども手づかみ食べしやすいですね。
スティック状・球状・小判型の食べ物が手づかみ食べにはオススメです。

スープ類は両手用のマグカップを使用したり、どうしてもこぼれるのが気になる場合は、具とスープをわけてスープはストローマグに入れてあげたりするのも手です。

もしゆっくりと食べる時間がないときや急いでいるときには、赤ちゃんが自分で食べやすいメニューにしてみてはいかがでしょうか。
比較的、パン類が手づかみ食べがしやすいので、私もパンメニューのときは気持ちが楽だった経験があります。

また、スプーン・フォークで食べられるメニューと、手づかみ食べできるメニューの両方を用意してあげると、スプーンやフォークを練習しながら、手づかみ食べもできるのでオススメです。

あとは、やはり大人がお手本になることも大切です。
向かいあわせでパパやママがおいしそうに食べている見本をみせてあげるのも良いかと思います^^



さて、今回は手づかみ食べの経験の大切さや、衣類・お部屋の汚れ対策などについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

手づかみ食べを始めるころは、赤ちゃんはまだ力加減が上手ではないので、食べ物を握りつぶしたり、ぐちゃぐちゃにしてしまうことや、遊び食べをしてしまうことも少なくありませんが、赤ちゃんが食べる意欲を育むことや食事を楽しめることが大切になってきます。

これも赤ちゃんの成長の証と思って、パパママは少し肩の力を抜いて、わが子の成長をやさしく見守っていけると良いですね。

本記事でご紹介した、手づかみ食べの際の工夫もぜひ参考にして頂ければ幸いです。